下手の横好き

 練習していること、しょっちゅう練習しているような気がする。人生を。そんなことの繰り返しで今日まで来た。これでいいのか俺の人生は、と、思ったりもする。物事を先送りしながらを繰り返して今日まで来たが、それでも必死であったのは確かだ。だから結果には後悔はしない、と思っている。

 今練習していること、5月にNHKののど自慢に応募したのでその曲の欄集を車やバイクを運転しながら大声で歌っている。まだ予選にも出られるかどうかわからないのにである。だいぶハガキは出し続けているが、ハガキの時点で選外になることの方が多い。そんな中で一度だけ予選に出ることができた。ここでの倍率もほぼ10倍であるから、かなりの壁である。それでも予選を想定しての練習をするのである。これも楽しみというものだ。こうして楽しみを作り出して人生を楽しめたらいいのではないかと思う。

 もしも、予選に通って本選で鐘を鳴らして、チャンピオンにでもなったらNHKホールということもありうる。そんなことを思いながら5月のその日を楽しみにするのである。